東京都知事

 僕が石原慎太郎という人を心底嫌いなのは、彼が同性愛者を差別するような発言を繰り返しているから、というだけの問題ではありません。一言で言えば「想像力の欠如」とでも言いましょうか。自分の価値観に根拠のない絶対的な自信を持っていて、それを唯一の善とでも考えているように思えます。
 特に、自分の価値観の中での「弱者」に対して、その弱き立場にあることはその人に責任があり、悪いのだとし、異様な憎悪をむき出しにするような雰囲気を感じます。

戸塚ヨットスクールを支援する会

http://totsuka-yacht.com/nyukai.htm
 このあたりからも、彼がどういうスタンスなのか、よくわかると思います。僕は、石原氏の様々な分野のマイノリティー、国際社会や、他文化というものへの無関心、無配慮、あるいは敵対、憎悪、侮蔑といった姿勢に強い疑問を持ち続けています。彼が長きに渡って、日本の首都たる東京の知事として君臨していることは、日本の恥だと思っています。
 僕は都知事選の選挙権を持たないのですが、せめて次の選挙では、石原慎太郎以外の人間が知事になることを強く望みます。
 最後に、2丁目潰しに関してのニュースを引用しておきます。全てのゲイがここを拠り所にしているわけではありませんが、それでも、少なくない人間にとって、何物にも代え難い大切な場所であることは確かです。異性愛者が通う歓楽街が一つ潰されるのとは、全く意味が異なるのですが、想像力の無い石原氏には、全く理解されないのでしょう。

ゲイタウン「新宿2丁目」石原発言に反発 (日刊スポーツ)

http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20070318-171272.html

 3選を目指す石原慎太郎知事(74)に日本最大のゲイタウン「新宿2丁目」から反発の声があがっている。石原氏が昨年、五輪招致に絡み、新宿2丁目の景観を条例で規制すると発言したのが発端。歌舞伎町が石原都政下で“浄化”された過去があるだけに、今度は「2丁目つぶし」が始まる可能性もある。ゲイバーなどは「死活問題になりかねない」と規制への危機感を訴えている。

 同じ新宿区の歌舞伎町では最近、多くの風俗店などが摘発され様子が一変。「石原浄化作戦」とも呼ばれた。五輪招致に絡め「次は2丁目」となる可能性もある。

 東京都のゲイに関する情報の調査・発信をしているネットワーク「東京メトロポリタン ゲイフォーラム」の共同代表・赤杉康伸氏(31)は「われわれも、法律や都市計画の専門家らときちんと話し合ったり、地域とも共同して、2丁目をどう守っていくかを真剣に考え、対抗していかないと、やられるがままになる可能性すらある」と訴える。

 赤杉氏はまた、過去のゲイ差別発言などから石原氏は「筋金入りの同性愛嫌いでは」とした上で「『都民すべてに人権がある』ということを押さえるのは、公職に就く人にとって基本中の基本。2丁目は平和な街。あえてつぶす必要がない場所を、なぜほかの繁華街と差別化してつぶそうとするのか、非常に疑問。2丁目規制は、地域の特色や人々の意向を尊重する景観法の理念とは異なる」と続けた。

 追記石原慎太郎都知事選に落選して欲しい。
http://d.hatena.ne.jp/terracao/20070320/1174397382