中居さんの判断

 性同一性障害であることを公にしている中村中さんが紅白に出場したときの舞台裏。いまさらながらここにクリッピングしておきます。実際にSMAPの中居さんがどういう思いで判断したのかは分かりません。しかし、実際にカットされそうな場面を彼が救い上げたことは確かなようですし、性的少数者にとって好意的な扱いであったことは間違いないようです。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080106/19334

紅白歌合戦で中村さんは胸元の開いたミニスカートの真紅のドレスに身を包み、真紅のバンドで髪をまとめ、紅組司会でSMAPのリーダーである中居正広さんの脇に登場した。

 彼女の歌の前に、性同一性障害を抱えた歌手であることを紹介するVTRが流され、その後、白組司会の笑福亭鶴瓶さんによって、中村さんの母から届いた一通の手紙が読み上げられた。性同一性障害を抱えるに至ったことを詫び、彼女を応援する温かい気持ちが詰まった手紙だった。涙を必死にこらえる中村さんは聞き終えると、

 「いいです。私はこうして生まれてますから。親不孝かもしれないけど、歌を歌っていくことが親孝行かもしれない」

と気丈に返した。そして、彼女はステージの真ん中に立ち、代表曲である『友達の詩(うた)』を歌った。

 だが、実をいうと、この感動的なシーンはカットされる寸前だったことが関係者の証言で明らかになった。脳科学者で紅白審査委員を務めた茂木健一郎さんが自身のブログ(1月1日付)にて、紅白関係者の証言として舞台裏を明かしている。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2008/01/post_4858.html

 「すごいと思ったのは、中村中さんの
ときなんですよ。
 あのとき、2分半押していて、
とにかく巻け、巻けと指示を出しても、
中居さんは顔を横に振って、
 言うことを聞かない。
 どんなに時間が押していても、
中村さんのエピソードだけは
きちんと話さないといけない、
 そんな風に中居クンが判断した
んでしょう。
 そして、その中居クンの判断は
正しかったと思います。
 あれが、今回の紅白で、一番
しびれた瞬間でした。」

性同一性障害